先日のブログで、英語は理系だろうと文系だろうと必要になるものだ、と書きました。
たとえ非英語圏の専門家だとしても英語が「キー」となると言うことです。
さて、先日示唆に富む例え話を聞きました。
メイク業界で美容師資格は英語と同じ
きれいな人をもっときれいに、それなりの人をそれなりにきれいに見せてくれるメイクさん。
そのメイクさんにお話を聞いた際、持っておいた方が良い資格として「美容師」を挙げられていました。
この美容師と言う資格は、髪や頭のメイクと言う意味で持っておいた方が良い、と言うのは何となくイメージできますが、それ以上の意味があるそうです。
「メイク」と言うのは、美の感覚とテクニックさえあればできるのかと思っていました。
しかし、髪の毛をアレンジすることができるのは美容師さんだけだそうです。
これは、「美容師法」という法律で定められていて、第二条に
この法律で「美容」とは、パーマネントウエーブ、結髪、化粧等の方法により、容姿を美しくすること
美容師法 第二条
とあり、ヘアメイクはこの”結髪”にあたります。
メイクというトータルのコーディネートには、髪をいじる必要があるので美容師の免許は求められます。
「化粧はできますが、髪の毛のメイク他の人お願いします!」
と言う人では、ヘアメイクさんを別途雇うなければならず、人件費もかかり、使い勝手が悪くて自然とに頼みたくなくなりますよね。
他にもメイクにMUST資格というものがあるそうですが、拍付けのためであり、最悪なくても何とかなりますが、強行規定として美容師法はあるので、美容師免許は必ず取らなければならない「キー(鍵)資格」のです。
英語にも通じる
ここまでメイクさんの事情について語ってきましたが、では英語はどうなのか?コミュニケーションの場における英語は「key」なのでしょうか?
以前仕事でタイに行ったときのお話です。
その時は、先方が日本語ができる社員を準備してくれました。
しかしその通訳さんは、日本語の日常会話はできますが、ビジネス会話や業界の用語に詳しくなく、なかなか深い話ができない。
これでは誤解や、思い違いが生じてしまうな、と考え、間違いがないように、重要な言葉は紙に書いて伝えようかと思いましたが、今度はその方は漢字が読めず、これまた通じない。
申し訳ないのですが、その通訳さんの日本語磨きの場になってしまっていました。
ほとほと困っておりましたが、なんと担当者は英語がわかると言うことで、結局担当者と、通訳を介さずダイレクトに英語で商談をすることができました。
教育で英語の深みが出る
先方の担当者も、そこまで英語が流暢と言うわけではありませんでした。しかし、通訳の方の日本語と比べると、意思疎通ははるかにスムーズに。
なぜかな?といろいろ考えましたが、学校における英語教育の賜物だな、という結論に達しました。
タイでも英語は学校において学習し、それなりに学習時間を確保できていたため、知識に深みがありました。
それに対し通訳の方は、日本語を趣味で勉強していたため、学習時間は長くなく、それにより知識が浅く、また偏りがありました。
これにより「日本語に自信がある人の日本語」よりも、「英語に自信がない人の英語」の方がわかりやすい、という事態になったのです。
コミニケーションにおいては、世界的に英語がキーとなる、ということです。
現役は英語に注力すべし
もちろん英語以外の言語を学ぶ事は、楽しいことでしょうし、「世界が広がる」と言う事は人生を豊かにしてくれるものだと思います。
しかし、現役世代はそうはいきません。まず世界で戦っていくための「キー」となる英語を身に着けるべきで、よほどのことがない限りそれに注力するべきです。