AERAのネット版に、「女性の品格」の著者であり、昭和女子大学理事長の坂東真理子さんの英語に関するインタビューが掲載されていました。
坂東さんは、東大を出て総理府(現在の内閣府)を出たエリートで、普段はこういった優秀な人の勉強法は載せないのですが、ぜひ皆さんに知ってもらいたい箇所がありましたので紹介させていただきます。
坂東眞理子・昭和女子大総長が話す英語学習を続けるコツとは? 20年ほど聞いていたラジオ番組の存在
実用的な英語か英会話か
全部で3ページにわたっての記事ですが、1ページ目に下記のような表現があります。
カナダ政府のオフィスや大学の研究所の人たちは実にクリアでわかりやすい英語を話してくれます。共通の関心があり、専門用語を知っているから、女性政策や経済政策についてならプレゼンテーションもディスカッションもできます。
しかし、たとえば街のレストランで働く人の英語は聞き取りにくく、こちらの注文が通らないこともありました。すべての分野をすべての人と話せるようになるのは難しいので、まずは自分の専門分野で深い話ができる英語力をつけることを目標にしました。
坂東眞理子・昭和女子大総長が話す英語学習を続けるコツとは?
この部分はとても示唆に飛んでいて、今あなたが学ぶべき英語は何なのか、と言うことを考えさせてくれます。
英会話はなんか学ぶな
実用的な英語を学ぶ方が有益
皆さん英語を習いに行くと言うと、英会話を想像しないでしょうか?
上記にあるように実用的な(専門的な)英語は通じても、英語が母国語の国の市井の人との英会話はできない。東大を出た優秀な人でさえもです。
逆に言うと、英会話ができても、実用的な英語はできないと言うことです。ということは、グローバルな社会で活躍するには、英会話を学ばず、もっと実用的な英語に注力すべきなのです。
英会話も実用的な英語も両方やればいいじゃないか!
と思うかもしれませんが、英語に費やせる時間は限られていますので、どちらかを選択する必要があります。。将来街中で通じる英会話をやるよりは、実用的な英語習得する方が有益でしょう。
ネイティブなんて一握り
加えて、英語が必要な場面で、ネイティブと話す機会はそれほど多くはありません。
ある統計によると、世界で英語を話す人口は15億人。そのうちネイティブは4億人未満とされ、その比率はわずか20%程度。(参照:英語人口の80%はネイティブじゃない!?)
その20%の人たちの事、街中で砕けた英語を話すためだけに英会話を習うというのは非効率的だということがわかるでしょう。
語彙は「通じる」プラス「スマート」
加えて、興味深いのはこの部分
専門用語を知っているから、女性政策や経済政策についてならプレゼンテーションもディスカッションもできます。
同上
ここでは専門用語となっていますが、要は、相手との共通の言葉を知っていれば通じるということ。
よって、たくさんの語彙を獲得すべきだ、と言う結論になります。知らない英語は、絶対に聞こえませんし、話せません。
加えて語いは、英語が「わかる」ようになるだけではなく、豊富な語彙を持つスマートな人間の証ともなります。
ぜひとも身に付けるべきです。
英会話ではなく英語音読を
以上見てきたように、実用的な英語をつけるのであれば、日常英会話ではなく、しっかりと内容のある英語を学ぶべきです。
英語学習に当てられる時間は限られているので、その時間を英会話に当ててしまうのはもったいないです。
特に子供や学生は、将来を見据えて学習すべきで、英会話をやっている時間なんかありません。