国語力は英語上達に必要←幻冬舎

幻冬舎のオンラインサイトに、英語と国語力の関係についての記事が掲載されていました。

日本語力がないと「英語の成績は上がらない」と言える深い理由【塾講師が解説】

この考え方に深く納得いたします。

「読み書きそろばん」とよく言いますが、何をやるにしても、国語力は重要なのだなと痛感させられます。

過去にも類似の考察をしました。(リンク→英語や英会話に必要な国語力は?

英語と国語は深い関係

生徒を見てると、国語力の有無は英語の学習に大きな影響及ぼす、と言うことが体験的に納得できます。

英語→日本語の場合

英語を日本語にする際、単純な文であれば問題ありません。しかし、少し長い文(単語数が多い)や、複文(主語と動詞の関係が二組以上ある)の場合、部分を正しく捉えることができないことがあります。

文の主語を取り違える→意味が異なってくる

これは従属節の主語を主節の主語と勘違いする例です。

A Dinner which my mother cooked was delicious.
(誤訳例:私のお母さんはおいしいご飯を作った。)

目的語を取り違える

目的語を主語だと勘違いして、意味を取り違える

これは特に、目的語が人の場合よく起こります。

I asked my father to buy a cake
(誤訳例:父がケーキを買ってきてほしい。)

Iの後にmy fatherが出てくることによって、もう主語がどれだかわからくなってしまう例です。

日本語→英語の場合

日本語と英語の大きな違いの1つは、主語、動詞の場所の違いです。日本語はたびたび主語が省略されます。

主語を間違える

よって日本語を英語にする際には、主語を何にすべきなのか、分からなくなってしまいます。

例:昨日学校へ行った
(誤訳例:Yesterday went school  )

主語と目的語を混同する

目的語がある文においては、目的語を主語としてしまう

夕飯を食べる
(誤訳例:Dinner eat)

「そんな馬鹿な!」と思われるかもしれませんが、本当によく見られます。本当に国語というのは重要だな、と思う

英語を学習すると国語力が身に付く

しかし逆に、英語を勉強していると、このように主語や目的語を意識するようになるので、国語力がアップするケースも見られます

私が特に感じるのは、指示語問題の向上です。「本文のこれは、具体的に何を指しますか」などの文において、どの部分について述べているのかと、言うことが捉えられるようになります。

音読は精読と共にある

さて私たちは、「英語音読に特化した英会話教室」と名乗っていますが、こういった内容的の部分をないがしろにしているわけではありません。

しっかりと英文を精読した上で、音読を実施しています。

小学生以下には音読でガシガシ語い力を

小学生以下の生徒は、文章の意味がなんとなくわかる、程度でそれを音読して丸覚えするので構いません。なぜなら、子供は論理的に考えるよりも、体験的に物事を学習していく能力に優れているからです。

加えて文法などを問われる機会もないので、どんどん聞いて覚えていけば良いのです。

そして、後にその覚えてものが花開く。

それ以上には精読の上で音読が英語上達の道

学生(中学生)以上は、精読の後音読、でないと効果は薄まってしまいます。

中学生以上になると、「なぜこうなるのか?」などと理論的、理屈で考えるようになり、その段階においてただひたすら丸を覚え、と言うのは効果が半減してしまいます。

文法事項も含めた音読がこの世代では有効となり、音読前の精読は欠かせません。

英語バカにはならない

国語力と英語は密接な関係があります。いずれの世代においても英語だけに注力し、日本語力、その他の教養は、どうでもよ、というのは間違いです。

知的な英語を話すためにも英語学習と同時に、様々なことも学んでいきましょう。