学校やほかの塾などで英語を習ってきてから、当スクールへ入ってきた中学生や高校生の英語の勉強方法を見ていると、問題集をダラダラと解く、という傾向が見られます。
勉強を仕方を知らないまま、学校や塾に課された宿題を「怒られない」ためにこなしています。英語教室の役割は英語そのものではなく、「勉強のやり方」を教えるべきです。
問題をこなすだけ
理解も不十分なのに例文を参考に問題をどんどん突き進む、これは英語の成績がすぐれない生徒ほどこのような傾向が見られます。
高校生ともなると、宿題にしっかりとした問題集を渡されてきます。
文法科目では、見開きが1つのテーマになっており、左側が例文や解説となり、右側がそれらの練習問題となっています。
上記のような生徒は、左側を参照にして、右側の練習問題を解いてひと段落。あとは丸付けをして、間違った問題は、赤字で修正を加えて終了です。
何を学ぶべきなのか、注意深く考えればわかるのでしょうが、中高生にはなかなか届きません。
何を課されているか明確に
私は生徒のそのような姿を発見した時は、「ポイント」を明確に示します。何をここでは学ぶべきなのか。
高校生のある生徒は、中学校時代、「現在完了」の理解が微妙でした。
問題をやっても、全体がボヤッとしているので、間違えや不明点に傾向がなく、どこがわからないのか明確になりませんでした。
そこで
「①訳し方3つ(完了、経験、継続)②文の形「have+過去分詞」を、何も見ないでこれを俺に言えるまで何度も唱えろ」
と言い、それが出来たか確認をしました。
それからは、haveが出てきた際に、その文が現在完了の文なのかの判定と、英文の日本語訳はなんとかできるようになりました(実際には過去分詞の不規則動詞を覚えなければならないので、その後も時間かかりました)。
この方法他の生徒にも、別の項目においても有効で、「なるほど」といった感想、態度が返ってきました。
生徒たちはこのような理解のポイントを明確にせず、いわゆるフィーリングで何とかなると考えていたのでした。
学生も大人も他山の石に
もちろんこれは少し極端な例ではありますが、概して学生はちろん、大人でも「英語の勉強とは何をすることなのか」と言うことがわかっていません。
何だかよくわからないまま宿題をこなす、TOEICの問題を解くなどなど。
これらのことが無駄とはもちろんいませんが、かなり非効率的であることは間違いません。
「ふーん、そんなもんなのか」
と思った、他人ごとに考えたあなた。
やるべきことが見えていますか?これは目標を定めるのとは違います。目標を定めた上で、何をすべきか、と言うことです。
英語は英文を音読して覚えること
ほとんどの人に必要な事、それは「英語の文を音読して覚えること」です。文法の例文や、熟語の文を覚えていくのです。
もちろんこれはかなり単純化していて、細かく言えばもっと長くなります。
しかし、何をしたらよいのか、この一番重要な部分を一般の英語塾は教えていません。
英語教室には何を学びに行くのか?
ネイティブにはわからない「戦略」
特にネイティブスピーカーとのレッスンを売りにしているところは、日本人の癖がわかっていて、直してくれても、勉強の方針を示してくれるということはほとんどありません。
彼らは私たちの「わからないこと」「英語学習の環境」がわかりません。
「周囲に英語があふれ、英語は誰かがすぐに直してくれて、英語学習をする時間がいくらでもある」
と彼らが英語を習得していった母国とおなじであると、無意識のうちに考えています。
通塾目的を明確に
塾でネイティブ英語を聞く、という部分に価値はありません。ネイティブの英語を聞くのであれば、今はたくさんの教材が売られていますし、ましてや無料でYouTubeやTEDで聞くこともできます。
英語教室には何をしに行くのか?
しっかりと考えなければ、カモになってしまいますよ。