先日雑誌フォーブスのオンラインサイトに、世界における日本の英語力のランキングに関する記事が掲載されておりました。
以前も日本と他国の英語に関するブログをアップしてきましたが、これからのグローバルな時代、日本国内だけでなく、世界を見据えて(他国と比較した)自分のことを考えなければいけません。
こういった他国との比較と言うのは、英語力に関してだけでなく重要なことです。
「世界の英語力」ランキング最新版発表。データから見えた日本の現実は?
世界の中で日本の英語力は?
この素のデータは、statisaと言うサイトの「Education First English Proficiency Index」という、英語を母国語としない国々の英語力の比較調査をもとに作られています。
そして当サイトによると、日本の順位世界で78位となっています。
英語力 世界78位って?
この順位は高いのか、それとも低いのでしょうか?
英語力は低いカテゴリー
まず、この「78位」と言う順位は、「低い」と規定されております。
日本の周りを見てみると、
- 75位 アルジェリア
- 76位 ニカラグア
- 77位 マダガスカル
日本の直下は
- 79位 カタール
- 80位 インドネシア
- 81位 コロンビア
等となっております。
正直、あまりなじみのない国すぎてよくわからないかもしれません。
隣国と比べてみると
では隣国と比べてみると、
- 韓国 37位
- 中国 49位
- ベトナム 66位
こうして見てみると、「低いなぁ」と言うことが実感できます。
日本は何と下降傾向
この調査には、サマリがあるのですが、日本は「特出し」して言及されています。原文では
East Asia is also trending up (and over a longer period) despite Japan’s
EF English Proficiency Index
steady decline in English proficiency.
A Ranking of 112 Countries and Regions by English Skill
となっており日本語訳すると、
日本の英語力の一貫した下降傾向にもかかわらず、東アジアでは英語力が上昇している
EF English Proficiency Index
A Ranking of 112 Countries and Regions by English Skill
と、足を引っ張っているかのように、書かれてしまいました
日本の英語力は相対的に悪化
ここ数年は、英語力の重要性の認識度アップや、英語教育の充実等によって、英語力は増していると皆さんは感じているかもしれません。
しかしそれは、日本の過去と比べればまともになっているのかもしれませんが、他国と比べると、はるかに遅いスピードであり、むしろ遅れをとっている状況です。
英語においてもよくありがちな「自分では頑張っている」と言う、自己満足でしかないと言うことです。
これは今の豊かさに安住し「日本すごい」という情報を信じていたら、いつの間にか技術革新や経済力で他国に後塵を拝している、という日本、日本国民と同じ傾向です。
いたって「通常運転」と言うところでしょうか。
子供たちに豊かさを残せるのか
しかし、子供たちが、未来の世代の為にも、そんな状態でいいわけがありません。
アルゼンチンという国が南アメリカにあります。
よく引き合いに出されるのでご存じの方も多いかと思いますが、アルゼンチンと言う国は、20世紀初頭は日本よりはるかに豊かで、アメリカやイギリスと同じ程度の一人当たりのGDPを誇っていました。
しかし豊かな生活に慣れたため、社会保障費の増大を招き、経済改革の遅れ等により、国際競争力を失い次第に凋落していきました。
現在では、数年おきにデフォルト(債務不履行)を起こしていて、デフォルトを起こしても「あぁ、またか」と思われる国になってしまいました。
ちなみにデフォルトが起こったアルゼンチンでの生活はここをご参照ください。
JETRO-アルゼンチンの貧困率は44.2%、さらなる悪化を懸念
とんでもない事態ですよ。(動画も下記で)
私たち日本人はこの国を笑っていられません。
国際競争力を失えば、外貨を獲得できず、エネルギーを海外に依存する日本も貧しくなりかねません。
もちろんそれには英語力だけではありませんが、英語力は重要な要素の1つです。
英会話という「失敗した」仕組み
私たちは、その英語力上達のために何をしていますか?相変わらず、「英会話」教室に通い、満足してないでしょうか。
英会話教室は昔から存在し、その数は増えてきました。
しかし、世界の中の日本の英語力はこの体たらくです。英会話教室は役に立っていないと言っても過言ではないでしょう。
失敗するとわかっていることをやり続ける人は愚かだと思いますが、英会話をやる人にも当てはまるのではないでしょうか。
ここで私たちは変わらなければいけません。
やるべきことは、英会話ではなく英語音読によるインプット重視型の学習です。