英検の総括:英語教室として 2022#1

久しぶりのブログ投稿となってしまいました。前回の投稿が5月29日ですので、約1か月間サボっておりました。すっかり月日が経ち、いつの間にか季節は移ろい、なんと梅雨まで明けてしまいました。

この梅雨という言葉の語源は、梅が熟す頃の雨だからや、湿度が高くてカビが生えやすいので、カビという漢字の「黴」の音読み「ばい」に「雨」と言う漢字をくっつけて「ばいう」となり、それが同じ音の「梅雨」となった、とする説などがあるそうです(それがなぜ「つゆ」と言う読み方になったかはよくわかりませんでした)。

ちなみに梅雨は英語で”Rainy season(雨季)”と言うそうです。なんだか風情もへったくれもない表現ですね。

英検の一次試験結果発表

良くない結果

さて、本日は先日発表された、2022年度第一回英検の結果とそれについての考察を書かせていただきます。

今回の英検、当スクールの生徒の結果について、あまり芳しいものとは言えませんでした。

上級の級に挑戦した生徒は、龍谷高校に通う男子生徒が2級の一次に合格したのを除き、不合格となりました。

今の実力よりも少し難しい級に挑戦したとは言え(学生の場合、英検の受検は、常に少し難しい級に挑戦することにはなります)、これについてはやはり総括しなければいけません。

今風の言い方で言えば、PDCAのうち、C(check)をして、生徒のA(action)につなげていくという感じです。

傾向がつかみづらい結果

不合格だった生徒も、合格だった生徒も、特に特徴はないと言うことです。どれか1つが抜群にできて、例えばリーディングがむちゃくちゃ良い、どれかはダメだった、ということではなく、全てが平均的と言うことです。平均的に良かったり、平均的にダメだったり。

これは当スクールとしてはしっかりと検証しなければならないことだと思います。

というのも、レッスンに私たちは濃淡をつけてきたからです。

英検は大問1の重視をしてきた

英検の大問1(語彙文法)を重視していく、と言う方針でしたが、その大問1さえも大して得点率は高くありませんでした。

なぜ大問1を重視するかと言うと、この問題は「知っていればできる、知らなければできない」と言う問題で、対処が比較的容易だからです。

知っていればできるなら、知ってるようにする(語彙を増やす)、と言う対策が取れる。

しかし長文問題となると、読んだあげく得点できないと言うことが起きたり、また英語力の問題もさることながら国語力の問題でもあることから、私たちではなかなか改善しきれないと言うことがあるからです。

しかしその問題でさえ、、、でした。

英作文も芳しくない

英作文についても、厳しい結果となりました。

英検の英作文については

  • 賛成か反対かを明確にし
  • それについて理由を2つ書け

と言うものです。

問題文の理解不十分

今回散見されたのが、まず問題文を正しく理解できなかった、と言うことです。これは2級受験者に見られました。

これは、賛成・反対は述べられるものの、その後の理由の部分がとんちんかんな事を書いてしまう、と言うことになりました。

理由が思い浮かばない

多くの生徒に見られたのは、賛成・反対の「理由が思い浮かばない」と言うことです。

これは英語で答えられないではなく、日本語でさえも理由が思い付かない、と言う、国語の問題となっています。

確かに、設問自体が曖昧で若干答えにくいと言う面もあると思います。

これは広く見られるようで、6月22日付の日本経済新聞のコラム「受験考」においても、国語力の問題を予備校の先生が指摘されています。

「学校の課題で国語の作文を書いたので見てください」。中3のA子が自信なさそうな顔でやって来た。読んでみると支離滅裂で言いたいことが分からない。

20年ほど塾講師をしているが、国語力の低下は深刻だと感じる。

英語との関係も気になる。中2のある生徒が英作文を書いてきた。メチャクチャだったのでまず日本語で書くように指示したところ、手が止まってしまった。私が日本語で書き、それを英文にするよう促すと、しっかり書けた。

これは英語スクールとして対応するのは、なかなか難しい問題です。

(低年齢のうちに英検の上級に合格する子がいますが、彼・彼女たちはどんな勉強をしているのでしょうかね。参考記事:スーパー小学生の 英検 は気にしない

伸びない人の特徴検証・復習がない

責任を転嫁する話で申し訳ませんが、生徒自身の向き合い方にも若干問題があるように感じられます。

それは検証、復習をしないことです。

もちろん検証すること自体が、若い彼らには難しいと言うこともあるでしょう。しかし、あまり伸びない生徒に限って、テストの用紙や、結果を持って来ず、現実と向き合おうとしません。

いわんや「やり直し」をや、です。

塾やスクールにできることは限られる

これでは間違ったものは間違ったまま、改善されることなく過ぎていってしまいます。これではなかなか伸びません。

英語スクールにできる事は、限界があります。なぜなら、通ってもらうとしても、多くても週2回です。それも1回1時間なので、合計2時間。

大抵の人は、週1回で一回50分です。

この時間でできる事は限られます。

特に私たちは、英語音読に特化しており、プリント学習は一切しません。英検に合格することだけを考えれば、私たちが行う事は変わってくるでしょう。

しかし、小手先の技術を教えるのではなく、英語力そのものを強化することで、その過程で英検にも合格してもらう、というのが私たちの考えです。

どうしても試験対策は足りなくなってしまいます。ここが辛いところではあります。

英語音読で英語力をアップ←基本

様々葛藤をしましたが、当スクールとしては英語の音読を通じて語い力とともにリーディング力、スピーキング力を鍛えて地力をつけていくことを基本としていきたいと思います。

結論部分が短く尻すぼみ間があります。

次の英検は10月です。これは、高校の推薦、一般入試と大学の一般入試の内申書に英検の結果を反映させる最後のチャンスです(1月の試験では内申書作成には遅すぎ、反映されません。また大学の推薦には10月の試験でさえ遅すぎだそうです)。

笑っても泣いてもこれっきり。夏休みなどを最大限利用して、万難を排して英検合格を勝ち取りましょう。

しかし英検はよくできているな

しかし、英検はよくできていると思います。

同じような問題に見えて、難易度は変わっている。特にリーディング問題でそれを感じます。

語彙文法問題は、単語レベルを難しくすれば良いですが、リーディング問題はそこまで難しい単語を使っているとは感じないながらも、少し上の級を目指す生徒たちには十分に難しいものとなっています。

デーブスペクター氏は今年、英検1級を受けたそうですが、

英検は真面目な話、良くできている試験です

その出来に感心しておりました。