スポーツの世界にも英語←フェンシングでは始まっている

フェンシングでは始まっている英語力の要求

英語ができないと日本代表にはなれない

約2年前の話ですが、フェンシングの世界では、英語ができないと(英検準2級程度)日本代表として国際試合に出れないことが決まりました。

Sportieと言うサイトによると、

2021年以降、フェンシングで日本代表になるための条件として、ベネッセが運営する英語検定試験『GTEC(ジーテック)』で一定の基準(英検準2級相当)をクリアしなければならない

Sportie 2019,.09,19

ことになったそうです。

スポーツと言う、そもそもはグローバルな性質のものに、英語求められるようになってきました。

英語力を求めた理由

スポーツは、言葉ではなく、肉体で行うもので、確かに英語は必要なかったのかもしれません。

ではなぜ英語力を求めるようになったのか?

このサイトには下記のように書かれています

1つは、”審判とやりとりし、試合を有利に運ぶため”、もう1つは、”フェンシングを引退した後も、英語を話せることでビジネスの世界でも活躍してほしいから”です。

同上

参照:フェンシング協会が「英語検定」を導入

一流は世界のつながる必要があるが

報道などでの範囲の話ですが、一流選手となると、試合で海外に行くことはもとより、合宿を海外で行ったり、コーチを外国人にお願いしたりと、英語が必要となってくるようです。

高地トレーニングをしたり、練習のために遠征(関東とかではなく、アジアとか)するためなど。

英語の必要性を痛感した子が

当スクールに、高岡市内のある水泳のクラブチームに入っている中学2年生の子が来ました(Aさん)。

Aさんは前に、代表としてオーストラリアへ遠征したそうです(高岡市のだったか、富山県の代表だったか忘れましたが)。

遠征先には、中国や韓国などの国から、それぞれ選抜された同年代の子供たちが集いました。

英語ができず隅へ

水泳だけでなく、交流を目的とする機会もありましたが、他国の子たちが、国籍に関係なく混ざり合って自己紹介や相手のことを訪ねたりしている中、日本の選手たちは、Aさんも含めて、会場の隅のほうで固まっていたのだそうです。

他国の子たちは、互いに英語で話していましたが、日本の子供たちは、英語が話せなかったため、交流できず、自然と隅に追いやられていったとのことでした。

日本の選手団だけは、語学力不足により、せっかくの機会を逃すこととなってしまいました。

これは特殊なケースではない

子どものレベルでも見られる

他国から来た選手たちは、学力や親の財力を背景に選ばれてきたわけではなく、(母国では多少は裕福な方かもしれませんが)普通の家庭出身で、水泳の実力により選ばれて来た日本人選手と同じような境遇の人たちでした。

これは、Aさんが特殊な経験をしたわけではありません。

ごく一般に見られる傾向です。

中流以上の家庭出身の子どもで、英語が話せないのは、アジアの中進国以上の国では、日本くらいです。

エリートになるともっと顕著に

この傾向は、大学生や大卒などのいわゆる社会エリート層を見てみるともっと顕著です。

もともと諸外国では大学に入ること自体が裕福でよい教育を受けてきた子供しか入学でないこともありますが、英語ができる子、英語力の高い子の割合が高まるので、日本人学生の英語力の低さがより目立ちます。

そもそも、大学では(一部の授業を除き)母国語ではなく英語でしか授業をうけられない、という国もあります。理系はその傾向が特に強いです(負の歴史の影響かもしれませんが)。

この決定は子供にとって良い影響

子供への説得ツール

今回のフェンシング協会の決定に批判もあるようですが、

「俺はプロ野球選手になる。勉強なんか必要ない。勉強なんか死んでもしない!」

と言い張るおバカ男子や、

「私はスポーツ推薦で進学する。No more 勉強!」

と、言い張るぶっとび女子の考えを改めさせる良いきっかけになると思います。

勉強の強制は子供への愛情

「スポーツで食べて行きたいなら、英語だけはしなさい」

と言える様になり、屁理屈大王である子供たちに対する強い武器となります。

スポーツで食べていける人はほんの一握り。

またいくら才能があっても、途中怪我などで挫折した場合は、軌道修正を図っていかなければいけません。

このような彼らの想像できない不確実な未来の為にも、勉強を強制する仕組みを作っておくことは非常に重要なことだと思います。

最後に残念ですが、、

かといって、雄弁よりも寡黙が好まれる日本文化で育った日本人にとって(私を含めて)、おしゃべりを楽しむ社交は得意ではなく、語学力の有無にかかわらず、こういう場では「すみっコぐらし」をしている気がします。