国公立大学に入るために受けなければならない大学入学共通テスト。
皆さんご存知の通り、英語の民間外部試験導入の検討等の紆余曲折を経て、昨年またマークシート式の試験に戻りました。
ですが、英語に関しては、以前のセンター試験とは若干趣が変わりました。
参照1:日経の大学入学共通テスト:英語
国は「英語を使える」ようになって欲しいが
実用的な英語問題
英語に関しては、今までのように「試験のための英語」から、「実用的な英語を学んでほしい」と言うことから、日常的な場面を想定した問題が増えました。
その大学共通試験の英語関して、(たびたび参照していますが)日本経済新聞に「受験考」という連載コラムが載っていました。
このコラムは、現役の予備校の講師が執筆しているとのこと。
しかしこの著者は、新しい試験の出題形式がお気に召さないようでした。
日経新聞のコラムはお気に召さない
今年受験する生徒が、対策のため様々な出版社から出ている共通試験対策本を集めて分析したところ、
「こんな電子メールや図表を目にする場面なんて本当に日常生活にあるんですかね」
リアル無き「日常場面」に疑問:日本経済新聞
と疑問をぶつけられたそうです。それに対しての講師は、
私は否定できなかった。「日常」や「実用場面」が頻出する共通テストで、問われる英語力が平板になった感は否めない。
リアル無き「日常場面」に疑問:日本経済新聞
という事でした。
予備校講師の花畑と現実の英語
予備校講師ってのはこんなモノ
どんなもモノや制度にも完璧なものはなく、一長一短でしょう。
中学校から大学まで合計すれば10年間習うにもかかわらず、旅行さえ満足に出来ない英会話力しか身につかない英語教育からの脱却を図るため、導入された新形式。
それに対して、まだ社会経験も少なく、年端のいかない高校生の感想に対して、関心を示す講師とは、一体何なんでしょうか?
私の経験からしても、予備校の講師と言うのは、大学の先生をdisり、入試問題をコケにすることで、自己満足を得てきたような人でした(サンプル数少ない)。
では、本当この生徒が言うような図表を見る事は無いのでしょうか?
実際の英語教科書は?
では、実際に図表などはないのか見てみましょう。
これは人材管理の教科書です。
次は国際ビジネスの教科書。
ご覧の通りたくさんあります。
社会エリートは数字やグラフを
理系はおろか、文系も「社会科学」と「科学」がつく以上、物事を定性的にだけでなく、定量的にとらえる必要があると思います。
このように大学に入れることだけを考え、常に何かを批判し、文句を言うような講師が、社会を導くエリートになるであろう人々を育成してきました。
それだから、いまだにEPBS=「証拠に基づく政策立案」後進国となり、現在の病禍でも事実、数字、統計に基づかない非科学的な対策が取られて、社会的な損失を拡大させているのでしょう。
私たちは、英語のレッスンを提供していますが、世界で戦える、世界に通じる人間を育成する、という志を忘れずに、試験の英語はできる「英語バカ」にならないようなレッスンを提供するよう、常に心がけています。