米軍の日本語教育も丸暗記

私は常日頃から、より効率的に英語が習得できる方法、効果的な勉強方法等の情報を収集しています。

その中で、今回英語に関する本では無いのですが、ある本から学びを得ました。武田珂代子著「太平洋戦争 日本語諜報戦」という新書です。要約はこちら

この本の詳細は省きますが、これは先の大戦中に連合国軍側(米・英・加・豪)が、どのように日本との戦争をしてきたか(準備も含む)を、情報戦、特に日本語に関する点から記述したものです。

日本は伝統的にロシア、中国、朝鮮語を重視

安全保障上重要な言語

ちなみに、昔から日本は「露華鮮」と呼ばれる言語を重視しています。これはロシア()、中国(中華の)、朝語をまとめたものです。

何故かと言うと、皆さんお分かりの通り、これは隣国の言葉。日本の安全保障上、常に情報収集を怠ってはならない地域であり、そのためにこれらの言葉が重視されてきたのです。

今でも専門教育を行っている

今でも、陸上自衛隊では、これらの言葉は組織内で(外注をせずに)教育を行っており、今でも、その重要性は変わっていません。ウクライナ侵略、領海侵犯、ミサイル実験のニュースを見れば、それらが重要である事は、多言を要しないと思います。

米軍も日本語教育は詰め込み

さて、アメリカ軍では日本との戦争が意識され始めると、日本語を話せる、読める人材を育成していたそうです。

そこでの教育は

「(米海軍は日本語習得の為)日本語初心者を対象とした速習プログラムと言う性質から、文法的な説明等の時間はなく、訓練生は語彙や漢字を丸暗記することに多くの時間を割いた」

「太平洋戦争 日本語諜報戦」 武田珂代子

との事でした。

ここで見てほしいのは、

  • 丸暗記
  • ボキャブラリー重視
  • 会話をしない

ということです。

英語は詰め込み(大量記憶)

何度も申し上げておりますが、何度でも申し上げさせていただきます。

英語や日本語を含めた言語学習は、ボキャブラリーが全てです。これほど大切な事はありません。

英語を読む、聞く、書く、話す、すべての基本はボキャブラリーです。頭の中にない言葉は、読めないし、聞こえないし書けないし、話せません。

ボキャブラリーの獲得を最優先にするべきなのです。そして、「音声を聞いて音読をする」と言う手段を用いて、聞く、話すの練習も同時にするというのがベストな習得方法です。

宮沢賢治の音読、暗唱←英語も同じ

日本に英語を話す人が少ない理由

これだけ「英語、英語!」とその重要性が叫ばれ、英会話教室等が林立しているのかかわらず、日本に英語を話す人が少ないのは、これらの原則を無視しているからです。

多くの英語教室は、英会話を行います。しかし英会話は、「会話」と言うだけあって、「聞く、話す」をメインに行う場所です。これでは、会話をするのに必要な語彙力を十分に獲得することができないのです。そして、その会話の練習自体も、英会話教室以外で英語を話す機会がない日本では、それさえも不十分になってしまうのです。

よって、英会話教室でやっている事は、全てが不十分で無駄になると言うことです。

今からでも遅くありません、英会話をして、ボキャブラリー重視の音読を行いましょう。