日経新聞の9月8日版に「若者の英語力伸ばすには 話す「内容」こそ大切」というタイトルで記事がのっていました。
筆者は大学の教員で、大学の英語教育についても述べられておりますが、大学の改革の部分をさておき、英語学習の参考になるを紹介させていただきます。
日本の学生は読解力が弱い?
日本の中学3年生を対象にした、全国学力調査から、日本の学生の読解力は弱いと書かれています。(英語ではない)
「世界の子どもたちの夢」というテーマに口頭で応答を求める課題では4割が正答した。一方、対話を聞き取った上で適切な質問をすることを求める課題の正答率は16%にすぎず、無解答は20%に上った。
日経新聞の9月8日版 若者の英語力伸ばすには 話す「内容」こそ大切
自分の夢について語るといった単純な課題では比較的成績が良いが、読んだり聞いたりした内容について適切に応じる能力は弱い。
日経新聞の9月8日版 若者の英語力伸ばすには 話す「内容」こそ大切
という事です。その時の全国学力テストの英語の問題はこちら
国語力+英語力が必要だが
ここで求められている能力と言うのは、文を読み取り、回答を組み立てる「国語力」とそれらを英語にする「英語力」ということではないでしょうか。
しかし著者はこうも言っています。
現行の学習指導要領で与えられた授業時間は中学、高校の合計でせいぜい5~6週間程度。質の高い内容について流ちょうに話す力を、この短い時間で習得するのは現実的ではない。
日経新聞の9月8日版 若者の英語力伸ばすには 話す「内容」こそ大切
ということで、英語をしっかりと学ぶには、学校だけでは少し時間が足りないという事です。
英語教室として何をするか?
ということで、私たちは英語教室として、学校で足りない分や、学校でできない内容を提供するのです。
私たちは、英語教室としては、先ほど書いた、求められる能力である「国語力+英語力」の
英語力だけに特化すべき
であると考えています。
私たちは英語力=知識(語彙力) であと考え、「知識」それ自体と、知識を身につけるための「戦略」を考え、それに向けて「練習をさせる」のが役割だと考えております。
よって、その知識を身につけるために、学習過程で一番高頻度で目にする学校の教科書や理系の生徒には理科や数学の本、歴史好きには歴史の本を使った音読レッスンをし、知識を音読を通じて身に付けさせているのです。
(参考過去ブログ:理科、数学も英語 で学ぶ:氷見高 の尖った人材)
では国語力は?
では、「国語力はどうするの?」と思われるかもしれません。
それは英語教室に期待すべきことではありません。
週に1〜2回通い、一回のレッスンは50分程度。
英語の練習としてで短い時間なのに、国語力も身につけようとするのは、難しい。
どちらも中途半端になってしまう可能性が大きいです。
国語力は学校の授業や別のところで頑張り、英語教室での時間は、英語力の向上のみに注力し、ただひたすら練習すべきです。
こうやって見ると、英語を習得する道と言うのは、平坦ではありますが、相当長いものですね。
(参考過去ブログ: 英語教室に何を求めるのか)