英語は世界で活躍するには不可欠←野口悠紀雄

超勉強法の著書などで有名な、野口悠紀雄さんが、ダイヤモンドオンラインに「日本の「上級管理職の国際経験」世界最下位、英語力87位が象徴する人材育成の難題」という記事を書いていました。

最近、私が書いたブログ記事と同じニュースを取り上げて、今回の記事を書かれており、少しうれしくなりました。

学力は高いのに国際社会での地位は、、、

さて、前回のPISAの記事で書きましたが、基本的な学力は他国に決して劣っておりません。よって、国際的に活躍する日本人がもっといてもおかしくはないのです。

英語力のせいで学力高い日本が埋没?

しかし、

IMDの人材調査のレポートでは、「上級管理職の国際経験」は調査対象国で最下位の64位だ。ほかにも、「有能な上級管理職」では62位、「経営の教育」と「語学のスキル」は60位という評価だ。

日本の「上級管理職の国際経験」世界最下位、英語力87位が象徴する人材育成の難題

ということです。

11月19日のEFエデュケーションの記事で書きましたが、日本人の英語力は国際比較で、低下しております。

よって、国際社会で日本人の影が薄いのは、共通言語である「英語力」の低さが大きな要因の一つなのではないか、と考えられます。

この英語が下手な日本人というのは、改めて指摘するまでもなく、日本人はおろか、多くの外国人が知っている日本人の負の特徴です。

ずーと英語ベタは続いている

さて、「英語ができない、英語力は向上させなくてはならない」とわかっているのに、この英語ベタはなおりません。

これは、日本の教育システムもさることながら、私たち、親世代の意識も大きな悪影響を及ぼしていると思います。

英語教育は「スピーキング」へ傾注

教育システムの方から述べると、昨今AI等の発展で、英語の一部をIT技術に頼ることができるようになってきました。

こうした背景もあり、文部科学省も、2023年7月、中学高校の英語教育にChatGPTを活用して「生徒が苦手とする英語で話す力の底上げを目指す」方針を発表した。

日本の「上級管理職の国際経験」世界最下位、英語力87位が象徴する人材育成の難題

ということです。

英語を「聞く」ことが重要

しかし、この記事の著者は、

 ただし、私はこの方針は間違っていると思う。その理由は実際の場面では、英語を「話す」ことより英語を「聞く」ことの方がはるかに重要だからだ。

日本の「上級管理職の国際経験」世界最下位、英語力87位が象徴する人材育成の難題

私も同意見です。

「読む」ことと、「書く」等英語、英文を作り上げることは、ITがやってくれます。しかし、「聞く」は自身で行わなければなりません。

相手との対面のコミュニケーションでは、相手の言葉への「即応性」が必要で、卓球のように相手との間で言葉のスムースなやり取りが必要になります。

英語は聞こえないと始まらない

それに対して、

「聞き返せばいいではないか」

と、言う反論をよくいただきます。こういう人は、「視座」が不明です。誰の視点でいっているのか?おそらく、海外旅行の際や、日本に来た外国人への対応などの際を想定されているのでしょう。

もちろん、その際はそれでよいですが、そういう人は英語力の低さを嘆く必要がなく、この記事を読む必要がありません。

論じているのは、外国人ともっと深く付き合う(付き合わなければならない)人、ビジネスパーソン等、についてです。

何とか伝わる英語では深いコミュニケーションは取れない

展示会、業界の集い、商談などで、何度も同じことを尋ねたり、相手が何かを言うたびに聞き返していては、商売になりません。相手も疲れてしまい、うんざりです。

出川イングリッシュ(何とか伝わる英語)では、仕事はできません。

私たち親の英語意識改革が必要

さて、みなさん、ここまで読んでいただいてみて、自問してみてください。「英語」を習う・習わせるのに、英会話を選択していませんか?

英会話は、「話す」に重点を置いているうえ、その「話す」機会、場所を不十分にしか行えません。

講師の英語を聞いていればリスニングになる、と思われるかもしれませんが、英会話のほとんどの時間は、ほかの日本人生徒の英語を聞くことになります。リスニング力を鍛えるのに、全くもって十分ではありません。

教育と健康は、親が子供にしてあげられ効果がある唯一のことだと思います。その教育の一部であるが大きな影響を及ぼす「英語」について、より適切な方法を実践させることは、かなり大切なことです。