英語は聞き流してもだめ 杉田敏氏 President woman

President Woman のオンライン版に(ペーパー版があるかどうか分かりませんが)、

「シャワーのように聞き流すだけ…」英語がいつまでも上達しない人がはまっている”語学学習の罠”

と言う記事が載っていました。

これは、昭和女子大学の客員教授で、NHKのラジオ英会話の講師も担当されている杉田敏氏が書かれました。

英語学習でやって良いこと、ダメなこと

記事の要約としては

  • 英語ができないのは学習者自身の「甘えの構造」
  • いつの間にか英語ができる事は無い
  • 仲間を見つけろ
  • 最新技術を使え

と言う4点です。

それぞれを要約すると、甘えの構造に関しては、

「甘えてんな!もっと勉強しろ」(厳しい!)

いつの間にか、については、

「甘い話に乗ってはいけない」

仲間を見つけように関しては、

続けるための仕組みを作ろう

最新技術を活用するについては、

最新技術を使って、やれ(そのまんま)

でした。

この中で、「いつの間にか」と「最新技術をに関して少し考察を変えたいと思います。

英語を聞き流してもダメダメ

英語は雑音でしかない

著者はこの中で下記のように述べています

巷には、「楽しみながら」「知らず知らずのうちに」「涙なしに」など、簡単に英語をマスターできるような暗示を与える題名の本や教材、語学学校などの宣伝文句が氾濫しています。しかしこうした「神話」に惑わされてはいけません。ただ「シャワーのように」「BGMのように」英語を「聞き流すだけ」では、どんなに長時間聞いていても効果は上がるはずがないのです。

「シャワーのように聞き流すだけ…」英語がいつまでも上達しない人がはまっている”語学学習の罠”

私も本当にそう思います。

意味のわからない言葉を聞いていても、それは雑音でしかありません。

よく、子供は言葉のシャワーを聞いて言葉をできるようになる、と言いますが、子供は、何度も同じことを聞いて、その状況や、親の動作、子供が真似したときの親の反応、などを通じて、意味のわからない言葉を、意味付けていくのです。

「耳勉」と称して英語聞き流しても、ノイズキャンセリング程度の効果しかない、と言う事を頭に入れておくべきでしょう。

一時期、プロゴルファーを使った宣伝で有名になった、聞いているだけで語学(英語以外もある)ができるようになる「スピード〇ーニング」と言う英語学習教材がありましたが、現在ではもうそのサービスを終了しているようです。

能動的な英語学習を

やはりある程度、英語学習の時間を割く必要があります。

英語学習全般で言えば、やらなければいけない事はたくさんありますが、中学生以上の英語能力を持っている人が、英語でコミュニケーションになるためには、単純化して言うと、

  1. 同じ英文を何度も聞く
  2. 1の英文を完コピするまで何度も読む
  3. 興味のある分野の英文を精読して、これも聞いて読む(語彙量を増すため)

などをするべきでしょう。

続けることも重要

また同時に重要な事は、この学習を続けることです。

本ブログでも何度も言及していますが、英語を使えるようになるには約2000時間の学習が必要と言うこと。

学校での英語の授業時間を含めると、残りはざっと1000時間。1000時間は自己学習する必要があるのです。

1,000時間という数字。これは一日1時間学習しても、2年半かかるので、「続ける」と言うことが必要となります。

英語学習に最も必要な事は「続ける」と言っても過言ではないかもしれません。

最新技術に頼るのは無理

技術進歩でツールは充実

「最新技術を使え」に関して著者は、

スマートフォンからドライブレコーダー、自動運転車、デジタルアシスタントに至るまで、どの最先端技術をとっても、十数年ほど前には夢物語に思えたものばかりです。

「シャワーのように聞き流すだけ…」英語がいつまでも上達しない人がはまっている”語学学習の罠”

と例示し、最新の技術を使って学習しようと提案しています。

これは、よく耳にします。今は英語学習が容易かつ安価にできる、と。

PodcastやYoutubeを使えば無料で学べると。

しかしこれで英語を習得する人が増えません(断言)。

ツールは前々から充実

カムカムエブリバディー」の安子の時代はともかく、30年位前から、録音機材や、録音媒体などが発達し、英語学習が容易にできるようになっています。

今の方が、便利に決まっていますが、劇的には変化していません。

何が言いたいかと言うと、学ぶ「手段」が問題だったのではなく、ただ単に学習してこなかっただけなのです(←英語ができないのは学習者自身の「甘えの構造」である!)

英語学習に向かわせる環境が必要

科学技術が進歩しようとも、英語を習得する人は増えないでしょう。

「じゃあ、どうすればいいんだよ!」という声が聞こえてきそうです。

お金をかけるしかない

(ポジショントークに聞こえるかもなるかもしれませんが)そこはやはりお金をかけるしかないでしょう。お金をかけることで自分をコミットさせる。

その一つの方法が、英語教室、英会話教室に通うこと。

そうすることで、定期的に英語を学ぶし、お金がもったいないので、学ぶことになる。

でもかけるポイントを間違えない

今の時代、上記に書いたように、英語を学ぶ手段は幾多とあり、「学ぶ」自体は、英語教室なんかにこなくてもできる。その部分を英語教室が提供してもあまり価値はない。

では、何のために行くのか。

それは「続ける仕組み」や「効率的な学習」の為です。英語学習のアドバイス、学習のフィードバック、進捗の確認などを得る。

学習を続けさせ、早く(時間的、労力的)習得できる方法、を提供してもらうのです。

(参考:英語教室はウザクなければ

自分でもできるけれどより良い結果の為にお金をかけるのは普通のこと。自分でやった結果と、プロにお願いした結果の差が大きければ大きいほど、お金をかける価値があります。

惜しむべきところを間違えてはいけません。