私を始め、大人になってから英語ができるようになりたい、と思う方が多くいらっしゃいます。当スクールにも、多くの社会人の方に通っていただいております。
しかし、社会人の方は日々の業務の多忙さや、再び学ぶことへの抵抗、照れなどからなかなか一方踏み出せない方が多くいらっしゃるのも事実です。
そういった中で、30歳過ぎてから英語を学び始めた、という人生の脂が乗ってきてから英語の勉強を始めて、習得した方の本ですので、紹介させていただきます。
タクシードライバーの英語勉強法
本は「30歳高卒タクシードライバーがゼロから英語をマスターした方法」と言うタイトルで、勉強嫌いで、なるべく英語には近づきたくないと思っていた方が英語をマスターするまでの過程を語っている本で、とても励みになるタイトルです。
この方は高校卒業後、23歳までの5年間、ミュージシャンを目指し音楽活動をしていました。
東京オリンピック開催決定で英語がブームに
その後自分の音楽の才能の限界を認識し、働くことにしましたが、どれも長続きせず、29歳に。
そこで、タクシードライバーとなりました。
その頃、2020年の夏季オリンピックが東京で開催されることとなり、タクシー業界では、オリンピックに向けて英語を頑張ろうと言う雰囲気があったそうです。
そこでこの著者も、英語を勉強し始めた、と言うことでした。
こういった経緯で英語を始められた著者の話は、
- 社会人で英語の勉強に困っている方
- 英語を始める事を躊躇している方
の背中を押してくれる本ではないかと思います。
著者が行ってきた勉強法や、役に立った参考書などが紹介されているので、ぜひ参考にしてみてください。
まず学習をしよう
この本で、まず初めに思った事は、思い悩んだり、つべこべ言う前に、英語の学習をとにかく始めよう、という事。
著者も英語の勉強を始め、そしてずーと継続しています。
英語学習を始めずにゴチャゴチャと言うのはもっての他ですが、たいした量の学習もせずに伸び悩みやスランプを感じるのも時間の無駄です。
英語なんて誰でもできるようになります。
重要なことなのでもう一度
英語なんて誰でもできるようになります。
ただしそこにはエクスキューズがついていて、「学習を継続できれば、、、」と言うことです。
英語は全員「OK」が可能
特別な才能などいりません。大量の学習があなたを英語話者に導いてくれます。そしてその努力は、ノーベル賞を取るため程度のものもひつようありません。
また英語は「他人に影響されることはない自分次第」です。当スクールの生徒、特に学生に言うのですが、英語は他人との競争ではありません。受験や部活の大会とはことなり、「誰かが勝利したら(受かったら)、誰かが勝てない(落ちる)」というゼロサムゲームではないのです。みんなできるようになります。
もちろん、全員ができるようになったら、英語の価値は下がるのでしょうが、、、そうはならないでしょう。その程度にはむつかしいので。。
あとは、私が気になった箇所を2点だけ書かせていただきます。。
英語は主語が大切
「英語は主語取りゲーム」
30歳高卒タクシードライバーがゼロから英語をマスターした方法 P42
と言う表現があります。
この主語を意識する、と言うのは、とかく主語を省略しがちな我々日本人にとっては重要なことだと思ってます。
これは社会人に限らず学生もですが、和文英訳や英作文を見ていると、日本語での主述の関係がうまく捉えられておらず、英訳すると、そもそもの意味と異なる英文ができてくることが多々あります。
日本文には、主語が省略されているので、文の中の主語になりそうな目についた目的語等を主語にしてしまう。
ですので、省略されない述語(英語では動詞)を挙げさせて、
「その述語の主体は何か?」
と問うと、ようやく見えなかった主語がわかる、というケース本当に多くあります。
述語と主語を見つける癖をつけると言うのは英語上達において重要なことだと思います。(この述語→主語という見つける順番も大切)
日本人の英語に一番厳しいのは実は日本人
日本人が一番日本人の英語に厳しい
30歳高卒タクシードライバーがゼロから英語をマスターした方法P76
と言う箇所があります。これ、私もそう思います。
(加筆20230506)2023年5月5日Yahoo!がAERA.dotに掲載された大江千里氏のインタビュー記事から抜粋したものにも、
「僕が英語を書いたり話したりしているとき、間違いを指摘してくるのは100%日本人なんです(笑)。(後略)」
47歳で渡米した大江千里が教える「英語」の伝え方 「僕の話す『Senglish』でいいんだと気づいた」〈dot.〉
とあります。
完璧主義な日本人
多くの生徒は、間違えることを極端に恐れます。完璧主義というか。
これは小学校低学年の子供でさえも見られます。
こちらの質問に対して、答えが確実に合っていると言う確信がないと何も言わない。
そして最悪の場合、歩みを止め、悩みはじめそこから1歩も進みません。
これは、いつまでたってもわからない単語や表現が出てきて、推察する必要がある英語においては、非常に大きなマイナスです。
思考回路が違う?
当スクールの講師を見ていると、よく生徒を褒めています。
「無茶苦茶な英語だなー」
と私は思う時も、「彼は上達している」
と、私には全く理解不能なことを言っています。
そういう意味で、日本人である私自身も含め、日本人の英語に対する態度は厳しいなと思います。
人間は褒められるとやる気が出るもの。厳しいだけではいけませんね。
短切明瞭なブログを
これら以外にも音読のことなどについても書かれており、書きたいことがあるのですが
文章が長い
と言われることがありますので、今回は終わりたいと思います。是非本を実際に読んでみてください。
非常にたまになると思います。
関節に書くと言うことにまだ慣れていませんので、読みづらい面もあるかと思いますがご容赦ください。
読んでいただきありがとうございました。
(社会人の英語学習についての他記事はこちら)